2016年04月26日
高校数学と大学数学の定義の違い
ふと思ったこと.
初等的な数学用語は,高校数学で定義されます.
しかし,いったん定義したものの,しばらく学んでいくと
「この定義ではマズい」(本当は正しくない,一般化するとき都合が悪い,論理の流れを作りにくいetc...)
と考えられ,大学数学になって一般的な定義が改められることがあります.
たとえば$\sin\theta$.高校数学では座標平面上の単位円を用いた定義ですが,
大学数学ではべき級数,もしくは積分を用いるのが一般的でしょう.
たとえば内積.大きさかける大きさかけるなす角ではなく,ある公理を満たすものを内積と呼びます.
それどころか,ベクトルの定義すら全然違います.
ベクトルは用いる定義が分野でも違うためしょうがないのですが…
こうなると,果たして,高校で定義したものがずっと使われている,そんな数学用語のほうが珍しい気もしてきます.
私が知る限り,等比数列とかは高校数学の定義でも十分通用すると思うんですが,どうでしょう.
以上,独り言でした.
初等的な数学用語は,高校数学で定義されます.
しかし,いったん定義したものの,しばらく学んでいくと
「この定義ではマズい」(本当は正しくない,一般化するとき都合が悪い,論理の流れを作りにくいetc...)
と考えられ,大学数学になって一般的な定義が改められることがあります.
たとえば$\sin\theta$.高校数学では座標平面上の単位円を用いた定義ですが,
大学数学ではべき級数,もしくは積分を用いるのが一般的でしょう.
たとえば内積.大きさかける大きさかけるなす角ではなく,ある公理を満たすものを内積と呼びます.
それどころか,ベクトルの定義すら全然違います.
ベクトルは用いる定義が分野でも違うためしょうがないのですが…
こうなると,果たして,高校で定義したものがずっと使われている,そんな数学用語のほうが珍しい気もしてきます.
私が知る限り,等比数列とかは高校数学の定義でも十分通用すると思うんですが,どうでしょう.
以上,独り言でした.
Posted by Math.M at
16:30
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2016年04月22日
原始n乗根の性質
最近,1の原始$n$乗根について,
以下のような性質がありそうだ,と気づきました.
まだ証明はできてませんが,$n=100$まで計算させたところ成立しているから,おそらく成立するんでしょう.
証明ができたらいずれまた.
以下のような性質がありそうだ,と気づきました.
$\omega$を1の原始$n$乗根とすると,
\[
\left(\sum_{k=0}^{n-1}\omega^{k^2}\right)^2
=\begin{cases}
2ni&(n\equiv 0 \mod 4)\\
n&(n\equiv 1 \mod 4)\\
0&(n\equiv 2 \mod 4)\\
-n&(n\equiv 3 \mod 4)
\end{cases}
\]が成立する.
まだ証明はできてませんが,$n=100$まで計算させたところ成立しているから,おそらく成立するんでしょう.
証明ができたらいずれまた.
Posted by Math.M at
23:57
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2016年03月25日
高校時代に作った問題
私が受験時代に作った問題.
受験時代に作っただけあって,非常に受験数学の色が濃い問題です.
本当は誘導付きの穴埋め式(というよりもセンター試験)を想定して作った問題です.
暇つぶしにどうぞ.
$x,y$ は $0\le x\le\pi,\;0\le y\le\pi$ をみたす実数であり,$\sin\left(x+\dfrac\pi3\right)=\cos y$ を満たしているとする.このときに
\[
z=\sin(x+y)-3\cos x+\sqrt3\sin x+\dfrac52
\]の最大値,最小値を求めよ.
受験時代に作っただけあって,非常に受験数学の色が濃い問題です.
本当は誘導付きの穴埋め式(というよりもセンター試験)を想定して作った問題です.
暇つぶしにどうぞ.
2016年03月24日
福島県立医科大入試問題の考察
今年の福島県立医科大で,以下のような問題が出題されました.
つまり,$y=\sin(x+y)$を満たすような$y=f(x)$を考えよう,ということです.
ただし,$y=t$および$y=\sin(x+t)$のグラフを書いてみればわかる通り,
$x$が定まれば,$y=\sin(x+y)$をみたす$y$の値も定まるため,$x$は一価関数です.
この関数$y=f(x)$のグラフを書くにはどうすればいいでしょう.
まず,微分方程式に持ち込むとすれば,$y=\sin(x+y)$の両辺を$x$で微分して
\[
\dfrac{dy}{dx}=\left(1+\dfrac{dy}{dx}\right)\cos(x+y)
\]より
\[
\dfrac{dy}{dx}=\dfrac{\cos(x+y)}{1-\cos(x+y)}
\]となります.
この微分方程式を求積法で解くことは多分できないので,数値計算の必要がありそうですね. <%word_read_next%>
(中略)$x=\sin(x+a)$の解を$f(a)$で表わす.(中略)
(5)導関数の定義と$\dfrac{\sin x}{x}=1$を利用することにより,関数$f(x)$が$0\lt x\lt2\pi$において微分可能であることを示せ.
ただし,$f(x)$は$0\le x\le 2\pi$で連続であると仮定してよい.
つまり,$y=\sin(x+y)$を満たすような$y=f(x)$を考えよう,ということです.
ただし,$y=t$および$y=\sin(x+t)$のグラフを書いてみればわかる通り,
$x$が定まれば,$y=\sin(x+y)$をみたす$y$の値も定まるため,$x$は一価関数です.
この関数$y=f(x)$のグラフを書くにはどうすればいいでしょう.
まず,微分方程式に持ち込むとすれば,$y=\sin(x+y)$の両辺を$x$で微分して
\[
\dfrac{dy}{dx}=\left(1+\dfrac{dy}{dx}\right)\cos(x+y)
\]より
\[
\dfrac{dy}{dx}=\dfrac{\cos(x+y)}{1-\cos(x+y)}
\]となります.
この微分方程式を求積法で解くことは多分できないので,数値計算の必要がありそうですね. <%word_read_next%>
2016年03月19日
【問題】Σ計算
ぼくが高3のころ作った問題.
【問題】
\[
\sum_{l=1}^n\left(\sum_{k=1}^l\dfrac{l}{n+k}\right)
\]
を$n$のみの式で表せ.
受験期に作った問題だけあって,
受験問題を意識しているのか,答えがきれいになります.
息抜きにどうぞ.
【問題】
\[
\sum_{l=1}^n\left(\sum_{k=1}^l\dfrac{l}{n+k}\right)
\]
を$n$のみの式で表せ.
受験期に作った問題だけあって,
受験問題を意識しているのか,答えがきれいになります.
息抜きにどうぞ.